◎4月29日(金)8時到着 打ち合わせ後、避難場所へ移動
◇活動場所:品井沼農村環境改善センター 避難者:約100名
◇鍼灸治療:約5名(10時〜12時)
気付いた点…昼間は、仕事に出かけている人が多く、避難所には高齢者と女性、こどもが多かった。被災者は鍼治療の経験は、ほとんど無く、軽めの治療。
      腰痛、膝関節痛等局所治療がメインの治療となった。

避難所の方は合同慰霊祭に参加ということで、施術は午前のみ。午後は被災地見学
東名(とうな)、野蒜(のびる)方面を樋口先生の車で案内してもらった。ちょっとの地域差で、津波の被害に合っている。津波で家は流され、防波堤は崩され、線路は曲がり、船は内陸にまで運ばれ、津波の大きな爪痕を残している。

◎4月30日(土)
◇活動場所:手樽地域交流センター(旧第三小学校) 避難者:約30名
◇鍼灸治療:約15名(10時〜15時)
気付いた点…小人数だったせいか、近くで声をかけやすかった。19歳の少年は、鍼治療に非常に興味を持ってくれた。
      受付、問診を行ったが、被災者の方は予想外に明るかった。しかし、話の中で息子を失った母親と話をしたときは、返す言葉が出てこなかった。
      また、配布された洋服を着たおばあさんは、この服には霊がついているって、笑いながら言っている姿も忘れられない。


☆お昼は、仙台市内のカレーショップが、炊き出しをしていて、スープカレーを頂いた。
 お風呂にシャワーが設置された。昼間割った薪でお風呂を焚いて入った。とても気もちよかった。
◎5月1日(日)
◇活動場所:小野市民センター 避難者:約200名 屋外でテントを張り、ブルーシートで周りを囲み、ストーブを焚いて治療室を作った。
◇鍼灸治療:約25名(10時〜16時)
気付いた点…受付、問診を行ったが、広い施設だったため部屋を確認し、順番になったら呼びに行った。
      白衣を着たせいか、被災者から問診をしやすかった。施術時間が少ないため、なるべく先生が円滑に施術できるよう心がけた。
      患者のほとんどは、鍼治療の経験はなく、話をしていく中で、一度体験してみようという気持ちになり、
      治療後は、身体が軽くなった・すっきりしたという声が聞けた。腰痛で体が曲がらなかった患者は、今野先生の治療で見違えるほどの回復力を示した。
      その後、その患者は毎回鍼治療を希望し、治療に足を運んだ。最後に避難所の所長がマッサージ希望だったので、各先生の後押しもあり、マッサージをした。
      しかし、どのようにやっていいのかわからず、授業で習ったものだけを思いだして施術した。いい勉強となった。

◎5月2日(月)
◇活動場所:小野市民センター 避難者:約200名 室内でベッド3台を使用し、治療室を作った。
◇鍼灸治療:約25名(10時〜18時)
気付いた点…右腕が上まで上がらなかった患者さんは、一ノ瀬先生が治療したところ、普通に上がるようなり、本人は感激し、次の日から家族全員を鍼治療に加えた。
      被災者の中には、ここの避難所が3か所目の移動先という人もいた。
      1階講堂及び和室は、畳が敷いてあるが、2階の講堂は、床の上にブルーシートと毛布の上で寝ている状態であった。
      視聴覚室もじゅうたんの上に毛布だった。このような状態で1カ月以上も寝ていたら、身体もおかしくなる。
      また、各家族の仕切りは、段ボールがあるだけなので、周りとの距離も近いし、夜にトイレなどで起きる音で眠れない人が多い。
      問診していても、寝不足が多く、精神安定剤を飲んでいる人も少なくはなかった。


☆小野市民センターに俳優の「渡辺謙」が訪問⇒サインをもらった。事務室に掲示。
 夕食時に、ピアニストの「ひらののりこさん」がシンセサイザーで生演奏をしてくれた。みんなで一緒に歌を唄い、樋口先生の奥さんと娘さんも合流した。

☆夕食後、今回のボランティアで知り合った先生が自ら治療方法に関して、患者を触る姿勢、患者の皮膚の感覚の変化など指導してくれた。その結果、寝るのが3時近くなった。
◎5月3日(火)
◇活動場所:小野市民センター 避難者:約200名 室内でベッド3台を使用し、治療室を作った。
◇鍼灸治療:約25名(10時〜18時)
気付いた点…小野市民センターは3日目となったため、鍼治療の認識が浸透してきたことを実感した。
      患者さんの声が他の人に伝わり、鍼は気持ちいいものだという認識が広まり、やってみたいという患者が増えた。
      また、リピーターも出来ている。


☆夕飯は、寝室で大宴会となった。柔整の若い人がいなくなった後、樋口先生と各先生方との議論がされた。
ボランティアとは・鍼灸師とは・医療人とは・など熱い議論がなされた。
◎5月4日(水)
◇活動場所:小野市民センター 避難者:約200名 室内でベッド3台を使用し、治療室を作った。
◇鍼灸治療:約25名(10時〜19時)
気付いた点…小野市民センターは4日目となり、更に鍼治療の認識が浸透してきたことを実感した。
      家族全員で施術したり、中学生も積極的に治療を受けた。
      中高生も不眠症やストレスがだいぶ溜まっている様子で、片頭痛を起こしている女の子もいた。
      次の日聞いてみると、鍼をして眠れたという声が聞けてとても嬉しく感じた。
      その女の子の影響もあり、周りの友達も鍼治療を受けて、痛くなかった、気持ちよかったという声が聞けた。


☆夜は樋口先生の庭でバーベキューをした。小野市民センターから帰ったら既に盛り上がっていた。
 樋口先生と握手して、今回お世話になったこと、色々教えていただいたことを話したら感無量となってしまった。
 本当に来てよかったと実感した。
◎5月5日(木)
◇活動場所:小野市民センター 避難者:約200名 屋外でテントを張って、ブルーシートで囲み、ベッド4台を使用し、治療室を作った。
◇鍼灸治療:約30名(11時〜13時半)
気付いた点…小野市民センターは5日目となり、常設化したこともあり、治療を待っている人が多くなってきた。
      この日が最終日となるが、鍼灸は患者が先生(個人)につくということ、
      鍼は痛くない・気持ちがいいという認識が広く被災者を通じて広められたことを実感することができた。
      また、受付・問診を樋口鍼灸院のスタッフとやったことでスムーズに先生に患者を送り届けることができた。

1.活動内容 3.ボランティアに参加して

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